本校紹介









公益財団法人 農業・環境・健康研究所
自然農法大学校




校長挨拶

自然農法大学校 校長
田坂 吉史


1957年 長崎県生まれ
1981年 静岡大学農学部園芸学科卒業、長崎県立高等学校教諭として勤務。
農業高校を中心に教頭を5年、校長を6年勤め、島原農業高等学校校長を最後に2018年、定年退職。
在任中、学生に食品安全、環境保全、労働安全等の観点から求められる農産物の在り方を教えた。
学校安全功労内閣総理大臣表彰の受賞、日本学校農業クラブ連盟全国大会の審査員長を務めるなどした。
2018年から2年間は食品関係の企業でHACCP導入による衛生管理体制の構築や人材育成に力を注いだ。
2020年から現職。
AJIAGAP指導員資格を保有。

研究
○「バイオリアクター」に関する研究
     ○県工業技術センター、諫早市農林部と「タマネギ酢の製造」について研究
     ○県工業技術センター、企業と「バイオ脱臭剤の効果」について研究
     ○「農産物の有効利用」に関する研究






 

 本校では、平成2年の開校以来、自然農法を中心に持続可能な農業の実践教育を行ってきましたが、
近年、自然農法や自然栽培などの名称が広く一般に知られるようになってきたことは、喜ばしいことと思います。

 これまでの有機農業にかかわる主な施策を振り返ってみますと、

 平成11年:コーデックス委員会が有機食品ガイドラインを策定

 平成12年:有機農産物と有機農産物加工食品の日本農林規格が制定

 平成18年:有機農業推進法が成立

 平成21年:SDGsが国連サミットで採択(持続可能な食料生産システムの確保、生物多様性の維持、化学物質の環境中への放出削減など)

 令和 3年:みどりの食料システム戦略の制定

 以上のように、国内外で有機農業推進に向けた動きがあるものの日本の有機農業面積比率は、令和4年時点で0.6%と低いのが現状です。

 本校の教育方針は、自然農法の基礎・基本の習得を中心に、あわせて、国の進める「みどりの食料システム戦略」の要となる
有機農業の普及拡大に向け、必要な知識と実践力を身につけた新規生産者の輩出をすることにあり、
そのために、より一層進化した教育プログラムを提供したいと考えています。

 さらに本校は、「農と医の連携」にも取り組んでいます。「農」は、食料生産を通して、人々の生命の維持、生活の向上に貢献しています。
一方、「医」は、医療を介して健康に貢献しています。そうしたことから「農」と「医」は、
互いに人の健康に寄与するという点において密接に結びついていることを、実践を通して学びます。
私たち教職員は、健康で豊かに暮らせる社会を望み、農業に夢と生きがいをもつ学生の入学を心待ちにしています。






教育目標


自然農法「持続可能な農業」の優れた農業者および技術者等として、必要な能力の向上と人格の涵養を図る。

 1.農業に関わる実践的な知識・技術および精神の付与。

 2.「持続可能な農業」を基盤にした健全な農業経営に関わる知識・技術の付与。

 3.自然を尊重し、その摂理に従い発展する社会の福祉増進、文化向上に資する知識の付与。




本校教育の特徴



1.実践教育
実習は講義と連動して行なっています。田畑の発見や疑問を講義で捉え、
講義での学びを田畑で確認し応用していくことで、経験に基づく体系的な技術が構築されていきます。

また、基礎技術科では夏から冬にかけて、営農技術科では1年間「専攻栽培」を行ない、
自分で栽培作物の計画、種苗、資材などの発注、農業機械など栽培実践、収穫調整、販売を通して、
自然農法による農業経営を就農シミュレーションしながら実践的に学びます。

2.農医連携の概念を組み込む
教育のベースには、自然農法の実践を据え、技術の習得のみならず、その中で人としての「生き方」を指導しています。
例えば、「農作業を覚える」ということは、創意工夫による合理性や、困難に立ち向かう忍耐力を培うまでの育成が必要となります。
その実践教育の土台に知識として「農業」「環境」「健康」の3本の柱を立て、環境を通じて農業と健康が結びついていることを学びます。
すなわち「農医連携」の概念を教育に組み込むことで「自然農法を通して人や社会に貢献なしうる志と行動力」を養っていくことを目標としています。



3.自主性を重んじる
入学した学生のほとんどが農業経験の少ない中で、学生一人ひとりの個性を掌握し、見極めます。
個性に合わせたアプローチで指導し、学生の「知りたい」を尊重してカリキュラムになかった内容の講義実習も取り入れるようにしています。
そして卒業した学生の「学んでおきたかった」もカリキュラムに取り入れています。
※月に1度の販売会企画、調理加工実習、気象学、農薬学、農場外での販売など



4.海外研修生の受け入れ
研修ビザやワーキングホリディなどで日本に滞在している若者やJICAなど
海外の諸団体で、 農業を学びたい海外研修生を積極的に受け入れています。








講師紹介


陽  捷行(農学博士 北里大学名誉教授)

中井 弘和(農学博士 静岡大学名誉教授)

西東  力(農学博士 静岡大学名誉教授)

長谷  彰(中小企業診断士)

佐久間哲也(医療法人財団玉川会奥熱海クリニック院長)


(公財)農業・環境・健康 研究所

谷口 輝男(所長 農業経済学博士)

田坂 吉史(大学校長)

田渕 浩康(農学博士) 

加藤孝太郎(農学博士) 

河原崎秀志(農学博士) 

教務・栽培技術・研究 指導員12

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